ホーム › 福祉施設の会議録・法定委員会の議事録をAIで作る手順

HOW-TO・会議録 × AI

福祉施設の会議録・法定委員会の議事録をAIで作る手順
― 録音から配布まで ―

カテゴリ:記録・書類 × AI最終更新:2026-08-23著者:合同会社サン 代表 菅野 竜輔

職員会議、ケース会議、そして虐待防止・身体拘束適正化・感染対策などの委員会。福祉施設は「会議のあとの議事録」が積み上がる職場です。しかも委員会の議事録は、監査・実地指導で確認される大切な記録。この記事では、録音 → 文字起こし → AIで議事録化 → 人が確認 → 配布・保存までの一連の手順と、そのまま使えるプロンプト例、そして福祉でいちばん大切な個人情報の安全な扱いを、自社で福祉施設を運営する立場から実務目線でまとめました。

福祉施設の会議録・法定委員会の議事録をAIで作る手順 の要点をまとめた図(合同会社サン 福祉DX お役立ちブログ)

なぜ議事録こそAIに任せやすいのか

議事録づくりの正体は、「話し言葉を、決まった型に流し込む」作業です。①録音を文字にする、②雑談やくり返しを除いて要点を残す、③「議題・審議内容・決定事項・担当・期限」の型に整える。この3つはどれもAIの得意分野で、しかも会議の中身そのものを変えずに済むため、現場がいちばん導入しやすいAI活用の入り口です。

一方で、議事録は「言った・言わない」を確定させる記録でもあります。だからこそ、この記事の手順は一貫してAIは下書きまで、確定は人という形にしています。

自社の福祉施設で実証

当社の自社運営施設では、会議メモ・記録・書類仕事をAIに載せ替えた結果、毎月の定常事務が約35時間 → 約3時間(約9割減)になりました(自社運用の棚卸しに基づく試算・目安。規模・運用により変動します)。議事録は「会議のたびに必ず発生する」仕事なので、型を1回作れば毎回効きます。

この記事は福祉DXピラー 「福祉事業者のためのDX・AI・LINE活用 完全ガイド」 のスポーク(個別深掘り)です。日々の支援記録の効率化は 「介護記録をAIで効率化する具体手順」 をあわせてご覧ください。

録音から配布までの5ステップ

  1. 会議の冒頭で録音を始める:スマホ・ICレコーダーでOK。録音することを出席者に伝えてから始める(あとで消す運用も決めておく)
  2. 文字起こしをする:スマホ・PCの音声文字起こし機能や文字起こしツールでテキスト化。精度は完璧でなくてよい(AIが整えるため)
  3. 固有名詞を記号化する:利用者はA様・B様、職員は職員A・Bに置き換えてからAIに渡す(→安全な使い方)
  4. AIで議事録の下書きを作る:下のプロンプトで「議題・審議・決定・担当・期限」の型に整形。あわせてやることリストも抽出
  5. 人が確認して確定し、配布・保存する:司会か記録係が事実確認・修正 → 記号を正しい名前に戻す → 出席者へ共有し、施設のルールに沿って保存

ポイントは、録音と文字起こしの精度を追い込みすぎないことです。多少誤変換があっても、AIが文脈から整えてくれます。人の時間は「書く」ではなく「確認する」に使います。

「うちの会議体でどこから始めるか」を、無料で一緒に整理します。

▶ LINEで無料相談

法定委員会の議事録で押さえるポイント

虐待防止、身体拘束適正化、感染対策、事故防止(安全対策)など、福祉施設には運営基準にもとづいて開催・記録が求められる委員会があります。どの委員会が必要か・どの頻度かはサービス種別や改定によって異なるため、ここでは断定せず、自施設の運営基準と指定権者(自治体)の最新案内で確認してください。そのうえで、議事録として共通して押さえたいのは次の点です。

AIに議事録を作らせるときも、この5点をそのまま出力の型として指定するのがコツです。監査・実地指導では「開いたこと」だけでなく「審議し、決定し、周知し、ふり返ったこと」が記録で確認されます。型に組み込んでしまえば、毎回自然に揃います。

そのまま使えるプロンプト例

コツは「①何の会議か ②出力の型 ③ルール(発言を創作しない等)④記号化した文字起こし」の4点を渡すことです。議事録では特に「なかった発言を作らない」の指示が効きます。

1. 職員会議の議事録

「次の会議の文字起こしを、議事録に整えてください。型は『開催日時・出席者/議題ごとに:審議内容・決定事項(担当・期限)/次回予定』。文字起こしにない発言や決定を創作しないでください。あいまいな箇所は『要確認』と明記。固有名は記号化済みです。
会議:◯月度 職員会議(60分)
文字起こし:〔…貼り付け…〕」

2. 法定委員会(虐待防止・身体拘束適正化など)の議事録

「次の文字起こしを、委員会の議事録に整えてください。型は『開催日時・出席者(職種)・欠席者/前回決定事項の実施状況/議題ごとに:審議内容・決定事項(担当・期限)/職員への周知方法/次回開催予定』。審議した内容と決定した事項を必ず分けて書き、文字起こしにないことは書かないでください。固有名は記号化済みです。
委員会名:◯◯委員会
文字起こし:〔…貼り付け…〕」

3. 決定事項とやることリストの抽出

「次の議事録から、決定事項とタスクだけを抜き出して、『やること/担当/期限』の3列の表にしてください。担当や期限が話されていない項目は空欄にして『未定』と明記してください。
議事録:〔…貼り付け…〕」

4. 欠席者・全職員向けの周知文

「次の議事録を、欠席した職員向けに200字程度の要約にしてください。決定事項と、全員に関係する変更点を優先し、審議の経過は省いて構いません。ですます調で。
議事録:〔…貼り付け…〕」

5. ケース会議の記録(支援方針の整理)

「次のケース会議の文字起こしを、『現状・課題/出された意見/決定した支援方針/モニタリング時期』の型で整理してください。本人・家族の意向は要約せず、話された言葉に近い形で残してください。推測や評価は加えないでください。利用者はA様と表記済みです。
文字起こし:〔…貼り付け…〕」

個人情報の安全な使い方(3原則)

会議の録音・文字起こしには、利用者の氏名・心身の状態・家族の事情がそのまま入っています。議事録こそ「うっかり入力」が起きやすい場面です。次の3原則を徹底してください。これは私たち自身が現場で守っているルールです。

AIに個人情報を入れるときの3原則:記号化・下書き・最終は人
必ず守る3原則
  1. 氏名・事業所名などはそのまま入力しない(記号化=A様・職員B)。録音データそのものを外部サービスへ安易に上げない
  2. AIの議事録は下書き。本人・家族の意向は話された言葉のまま残す
  3. 最終判断は必ず人。確定・配布の前に出席者が事実確認する

あわせて、事業所として使うAIは入力を学習に使わない設定/法人向けプランを選ぶとより安心です。録音データの保存・削除ルールづくりも含め、無料相談でお手伝いします。

よくある失敗と対策

失敗1:AIの議事録を確認せずに配布 → 発言の趣旨違い・決定事項の取り違えが混ざることがあります。司会か記録係が必ず確認してから確定を。
失敗2:文字起こしを記号化せずにそのまま入力 → 会議の文字起こしは個人情報のかたまりです。記号化してからAIへ。出力後に正しい名前へ戻す運用に。
失敗3:型を毎回その場で考える → 出力がばらつき、監査で使えない記録になりがちです。委員会ごとのプロンプトの型を保存して使い回します。
失敗4:作って終わりで、決定事項が流れる → 議事録と同時にやることリスト(担当・期限つき)を抽出し、次回冒頭でふり返る流れまでセットに。

よくある質問

AIが作った議事録をそのまま確定してよいですか?
いいえ。下書きとして扱い、発言の趣旨・決定事項・数値が事実と合っているかを出席者が必ず確認・修正してから確定してください。特に法定委員会の議事録は監査・実地指導で確認される記録です。
会議の録音に利用者の名前が入っていても大丈夫ですか?
文字起こしをAIに渡す前に、A様・職員Bのように記号化してください。録音データそのものを外部のAIサービスへ安易にアップロードしない運用も大切です。
どのくらい時間が短くなりますか?
会議の長さや運用によりますが、清書作業が確認・修正中心に変わるため大きく圧縮できます。当社の自社運営施設でも、記録・書類全般で毎月の定常事務が約35時間→約3時間(試算・目安)になりました。
施設長・事務長の方へ(稟議に使う場合)

記録と申し送りは、投資判断のいちばん分かりやすい入口です。職員1人が1日15分を記録に取られているなら、20人規模で月100時間。そこが何割減るかが判断材料になります。

費用は開示しています。AI活用診断は0円、1Dayワークショップは49,800円で初月の顧問料に全額充当。継続のAI伴走顧問は GUIDE 月5.5万円、BUILD 月10万円、PARTNER 月20万円です。記録・申し送りを面で軽くするならBUILDが基準線になります。

失敗する施設には共通点があります。全員に一斉導入する、記録のルールを決めずにツールだけ入れる、続ける担当を決めない。この3つを避けるだけで定着率が変わります。

理事会や法人本部への説明は、こう置くと通りやすいです。まず1部署2〜3名で1か月試し、削減できた時間を実測してから全体に広げる。初期費用0円で始められ、合わないと分かった時点で止められる。

会議のたびの議事録、施設の「型」ごといっしょに作ります

どの会議体から始めるか・委員会ごとの型づくり・録音データの安全な扱いまで、無料で整理します。お役立ち資料も公式LINEでお渡し中。

▶ 公式LINEで無料相談する

LINEをお使いでない場合は メールでのお問い合わせでも承ります

合同会社サン / 福祉 × AI・DX / 全国オンライン対応
菅
菅野 竜輔(かんの りゅうすけ)/ 合同会社サン 代表社員 | 運営者情報・実績
福祉の現場に15年以上携わり、自社でも福祉施設を運営。会議録・記録・書類・連絡・集客の負担をAI・DX・LINEで軽くする伴走支援を行っています。埼玉県所沢市・首都圏対応。
お問い合わせ:公式LINE・[email protected]