9つの箱は、17種類の加算をまとめたもの
先に位置づけを書きます。2階建ては、国立長寿医療研究センターで開かれた「科学的介護情報システム(LIFE)のあり方」検討会がとりまとめた方向性です。現在の科学的介護推進体制加算を、分野横断的に基礎的な情報を収集する1階層目の加算とし、それ以外のLIFE関連加算を、科学的介護推進体制加算を算定したうえで算定する2階層目の加算と整理すべき、と書かれています。令和8年9月3日の第264回介護給付費分科会では、この整理と加算の構造の考え方の図が資料3に再掲され、LIFEが令和9年度改定の議題になりました。採用されるかどうか、単位数や要件がどうなるかは、まだ決まっていません。
図の2階に並んでいる箱は、次の9つです。資料の表記のまま書きます。
- リハビリテーションマネジメント加算・短期集中リハビリテーション実施加算等
- 褥瘡マネジメント加算、褥瘡対策指導管理
- 自立支援促進加算
- 口腔衛生管理加算・口腔機能向上加算
- 栄養マネジメント強化加算・栄養アセスメント加算
- 個別機能訓練加算
- 排せつ支援加算
- ADL維持等加算
- かかりつけ医連携薬剤調整加算・薬剤管理指導
箱が9つでも、中身は1つとは限りません。資料3の現状と課題には、LIFE関連加算は17種類あり、それぞれ算定要件を満たすことができれば算定が可能で、加算間で重複した提出項目がある、と書かれています。箱の数と加算の数を混同すると、自法人に関係する加算を数え違えます。
もうひとつ押さえておきたいのは、9つすべてが自事業所に関係するわけではないことです。加算はサービスごとに設定されていて、たとえば認知症対応型共同生活介護と小規模多機能型居宅介護では、資料3の算定状況の表に載っているLIFE関連加算は科学的介護推進体制加算だけです。この2つのサービスは、2階に乗せる加算をそもそも持っていません。
自法人のサービス種別を伺えば、9つのうち関係するのはどれかを絞ってお返しします。無料です。
公式LINEで相談する2階の9つを1つずつ確認する
ここからが本題です。9つのまとまりを順に開きます。単位数は令和6年6月以降の現行の値、算定率は令和7年10月サービス提供分の事業所ベースで、いずれも資料3に載っているものです。比較のために、同じサービスの1階すなわち科学的介護推進体制加算の算定率も添えます。科学的介護推進体制加算の(Ⅰ)と(Ⅱ)は同時には算定できないため、(Ⅰ)と(Ⅱ)がある施設系では単純に足した値を目安として書きます。
1. リハビリテーションマネジメント加算・短期集中リハビリテーション実施加算等
対象は通所リハビリテーション、訪問リハビリテーション、介護老人保健施設などです。単位数はこの箱がいちばん大きくなります。
| サービス | 加算と単位数 | 算定率(事業所ベース) |
|---|---|---|
| 通所リハビリテーション | リハビリテーションマネジメント加算(ロ)(1)593単位/月・(2)273単位/月 | 37.9%(1階は67.0%) |
| 通所リハビリテーション | リハビリテーションマネジメント加算(ハ)(1)793単位/月・(2)473単位/月 | 10.3% |
| 訪問リハビリテーション | リハビリテーションマネジメント加算(ロ)213単位/月 | 30.6% |
| 介護老人保健施設 | 短期集中リハビリテーション実施加算(Ⅰ)258単位/日 | 75.9%(1階は合計で約84%) |
| 介護老人保健施設 | リハビリテーションマネジメント計画書情報加算(Ⅰ)53単位/月・(Ⅱ)33単位/月 | (Ⅰ)16.9%・(Ⅱ)69.8% |
確認する点は1つです。老健の短期集中リハビリテーション実施加算(Ⅰ)は258単位を日単位で算定します。ここに前提条件が付いた場合の影響額は、月40単位や50単位の加算とは桁が違います。老健を運営している法人は、この箱から先に見てください。
2. 褥瘡マネジメント加算、褥瘡対策指導管理
対象は看護小規模多機能型居宅介護、介護老人福祉施設、地域密着型介護老人福祉施設、介護老人保健施設、介護医療院です。単位数は小さく、(Ⅰ)が3単位、(Ⅱ)が13単位でいずれも月単位です。介護医療院の褥瘡対策指導管理(Ⅱ)は10単位を回で算定します。
| サービス | 算定率(Ⅰ) | 算定率(Ⅱ) | 1階の算定率 |
|---|---|---|---|
| 介護老人福祉施設 | 27.4% | 21.2% | 合計で約76% |
| 介護老人保健施設 | 51.0% | 40.8% | 合計で約84% |
| 看護小規模多機能型居宅介護 | 8.6% | 4.3% | 53.6% |
| 介護医療院(褥瘡対策指導管理(Ⅱ)) | 36.1% | 合計で約61% | |
単位数が小さいので、影響額だけで見れば軽い箱です。ただし令和6年度改定で見直しが入った加算のひとつで、アウトカム評価をどう考えるかという論点にも名前が出ています。金額ではなく、様式が変わる可能性の側で見ておく箱です。
3. 自立支援促進加算
対象は介護老人福祉施設、地域密着型介護老人福祉施設、介護老人保健施設、介護医療院です。280単位を月単位で算定し、介護老人保健施設のみ300単位です。令和6年度改定で300単位から280単位に変わり、医師の医学的評価の頻度が6月に1回から3月に1回に見直されています。
| サービス | 単位数 | 算定率 | 1階の算定率 |
|---|---|---|---|
| 介護老人福祉施設 | 280単位/月 | 10.2% | 合計で約76% |
| 地域密着型介護老人福祉施設 | 280単位/月 | 10.5% | 合計で約70% |
| 介護老人保健施設 | 300単位/月 | 29.2% | 合計で約84% |
| 介護医療院 | 280単位/月 | 14.5% | 合計で約61% |
2階の箱のなかで、月あたりの単位がいちばん大きいのがここです。取っている施設は多くありませんが、取っている施設にとっては金額の影響が大きい。自立支援促進加算を算定している施設は、1階の算定状況を先に確認する価値があります。
4. 口腔衛生管理加算・口腔機能向上加算
施設系は口腔衛生管理加算(Ⅱ)が110単位/月、通所系は口腔機能向上加算(Ⅱ)が160単位/回で月2回を限度としています。通所リハビリテーションはイが155単位/回、ロが160単位/回です。
| サービス | 加算 | 算定率 |
|---|---|---|
| 介護老人福祉施設 | 口腔衛生管理加算(Ⅱ)110単位/月 | 22.1% |
| 介護老人保健施設 | 口腔衛生管理加算(Ⅱ)110単位/月 | 35.1% |
| 介護医療院 | 口腔衛生管理加算(Ⅱ)110単位/月 | 27.8% |
| 通所介護 | 口腔機能向上加算(Ⅱ)160単位/回 | 11.6%(1階は54.2%) |
| 地域密着型通所介護 | 口腔機能向上加算(Ⅱ)160単位/回 | 9.3%(1階は37.8%) |
| 通所リハビリテーション | 口腔機能向上加算(Ⅱ)イ155単位/回・ロ160単位/回 | イ4.9%・ロ10.4% |
| 看護小規模多機能型居宅介護 | 口腔機能向上加算(Ⅱ)160単位/回 | 8.4% |
回で算定する加算なので、利用者数と回数によっては月額が大きくなります。通所介護で口腔機能向上加算(Ⅱ)を月2回まで算定している利用者が10人いれば、それだけで月3,200単位です。1階の40単位と比べる話ではなく、単独で金額の見える加算だと考えてください。
5. 栄養マネジメント強化加算・栄養アセスメント加算
施設系は栄養マネジメント強化加算で11単位を日単位で算定し、通所系は栄養アセスメント加算で50単位を月単位で算定します。日単位である分、施設では年額がまとまった金額になります。
| サービス | 加算 | 算定率 |
|---|---|---|
| 介護老人福祉施設 | 栄養マネジメント強化加算 11単位/日 | 40.0% |
| 地域密着型介護老人福祉施設 | 栄養マネジメント強化加算 11単位/日 | 43.0% |
| 介護老人保健施設 | 栄養マネジメント強化加算 11単位/日 | 47.7% |
| 介護医療院 | 栄養マネジメント強化加算 11単位/日 | 39.1% |
| 通所介護 | 栄養アセスメント加算 50単位/月 | 2.8% |
| 地域密着型通所介護 | 栄養アセスメント加算 50単位/月 | 1.1% |
| 通所リハビリテーション | 栄養アセスメント加算 50単位/月 | 11.3% |
| 看護小規模多機能型居宅介護 | 栄養アセスメント加算 50単位/月 | 6.3% |
栄養マネジメント強化加算の単位は日単位です。資料3の施設系の表では、介護老人福祉施設の行だけ月と表記されていますが、同じ表の注記でこの加算は日数を集計するとされており、介護老人保健施設と介護医療院の行は日単位で書かれています。創設時の厚生労働省の資料でも11単位/日です。
特養で定員80人の施設が全員に算定していれば、11単位の日単位ですから月あたりおよそ26,400単位になります。金額の大きさで言えば、施設系ではこの箱と自立支援促進加算が上位に来ます。
6. 個別機能訓練加算
2階のなかで、いちばん多くのサービスに設定されているのがこの箱です。通所介護、地域密着型通所介護、認知症対応型通所介護、特定施設入居者生活介護、地域密着型特定施設入居者生活介護、介護老人福祉施設、地域密着型介護老人福祉施設に設定されています。(Ⅱ)(Ⅲ)ともに20単位/月です。
| サービス | 個別機能訓練加算(Ⅱ)の算定率 | 1階の算定率 |
|---|---|---|
| 通所介護 | 35.9% | 54.2% |
| 地域密着型通所介護 | 23.9% | 37.8% |
| 認知症対応型通所介護 | 12.1% | 50.4% |
| 特定施設入居者生活介護 | 15.44% | 57.06% |
| 地域密着型特定施設入居者生活介護 | 8.72% | 45.23% |
| 介護老人福祉施設 | 35.8%((Ⅲ)は6.3%) | 合計で約76% |
| 地域密着型介護老人福祉施設 | 17.7%((Ⅲ)は4.6%) | 合計で約70% |
ここで目に付くのは、20単位の加算に対して1階が40単位だということです。通所介護や特定施設で個別機能訓練加算(Ⅱ)だけを算定している事業所は、守る側ではなく、取れていない1階をどうするかという側から考えたほうが判断を誤りません。単位だけで言えば、1階のほうが大きいからです。
7. 排せつ支援加算
対象は看護小規模多機能型居宅介護、介護老人福祉施設、地域密着型介護老人福祉施設、介護老人保健施設、介護医療院です。(Ⅰ)10単位、(Ⅱ)15単位、(Ⅲ)20単位で、いずれも月単位です。令和6年度改定では、排せつ状態の改善に加えて尿道カテーテルの抜去も評価されるようになり、医師または医師と連携した看護師による評価が6月に1回から3月に1回へ見直されています。
| サービス | (Ⅰ) | (Ⅱ) | (Ⅲ) |
|---|---|---|---|
| 介護老人福祉施設 | 19.1% | 2.2% | 0.7% |
| 介護老人保健施設 | 45.1% | 17.4% | 6.9% |
| 介護医療院 | 24.5% | 5.5% | 2.2% |
| 看護小規模多機能型居宅介護 | 10.5% | 1.0% | 0.1% |
(Ⅱ)と(Ⅲ)は状態の改善が要件になるアウトカムの加算で、算定率は低い水準です。金額の影響は小さい箱ですが、要件の見直しが議論の対象になっている点は同じです。
8. ADL維持等加算
対象は通所介護、地域密着型通所介護、認知症対応型通所介護、特定施設入居者生活介護、地域密着型特定施設入居者生活介護、介護老人福祉施設、地域密着型介護老人福祉施設です。(Ⅰ)30単位、(Ⅱ)60単位でいずれも月単位です。令和6年度改定で(Ⅱ)の調整済ADL利得の要件が2以上から3以上に引き上げられ、あわせて計算方法の簡素化が行われました。
| サービス | (Ⅰ)30単位/月 | (Ⅱ)60単位/月 |
|---|---|---|
| 通所介護 | 10.3% | 5.6% |
| 地域密着型通所介護 | 4.9% | 4.5% |
| 認知症対応型通所介護 | 4.7% | 0.8% |
| 特定施設入居者生活介護 | 7.36% | 4.17% |
| 介護老人福祉施設 | 8.6% | 5.1% |
| 地域密着型介護老人福祉施設 | 5.3% | 3.8% |
資料3には、ADL維持等加算については、ADL利得をアウトカムとして評価しているが生活期におけるアウトカムとして妥当ではないという指摘も踏まえ、より適切なアウトカムについて検討し、それに応じて算定要件を検討していく必要があると書かれています。9つの箱のなかで、要件そのものが動く可能性が最も明示されているのがこの加算です。
9. かかりつけ医連携薬剤調整加算・薬剤管理指導
介護老人保健施設のかかりつけ医連携薬剤調整加算(Ⅱ)が240単位/回で算定率6.9%、介護医療院の薬剤管理指導の注の2が20単位/月で算定率6.3%です。算定している施設が少ない箱ですが、薬剤に関する項目は入力負担の議論でも名前が挙がっています。科学的介護推進体制加算(Ⅱ)の薬剤名の入力については、服薬数や有害事象の有無など、ケアの質の向上に直結する必要最小限の項目へ簡素化する方向が検討されています。
1階なしの事業所を、請求明細1か月分で見つける
ここまでの数字は全国の集計で、事業所ごとの組み合わせまでは分かりません。資料3には各加算の算定率が並んでいますが、同じ事業所が1階と2階の両方を取っているかどうかは公表されていないためです。自法人の分は、自分で見る以外にありません。手順は4つで、事務長と30分あれば終わります。
- 直近1か月の請求明細を、事業所番号ごとに開く。法人合計の帳票ではなく、事業所単位の帳票を使う。
- 科学的介護推進体制加算の行があるかどうかを見て、ある・なしを書く。
- この記事の9つの箱にある加算名を、同じ明細のなかから拾って書き出す。
- 2階の加算があって1階がない事業所に印を付ける。ここが案の影響を受ける側です。
結果は3通りにしかなりません。1階と2階の両方がある事業所は、案がそのまま反映されても構造は変わりません。1階だけの事業所は、2階を取る前提をすでに満たしています。2階だけの事業所が、印を付けるべき事業所です。同じ法人でも、本体の特養は両方あるのに併設の地域密着型通所介護は個別機能訓練加算(Ⅱ)だけ、ということは普通に起こります。法人の代表的な施設だけを見て判断すると、この事業所を見落とします。
事業所ごとの算定状況を伺えば、印を付ける事業所がどれかを1枚に整理してお返しします。利用者単位の情報は不要です。
公式LINEで相談する影響額を年額で出す(計算の型)
印を付けた事業所について、金額を出しておきます。理事会に持っていくのは算定率ではなく金額です。計算の型はこれだけです。
2階の加算の単位数 × 算定している利用者数 × 12か月 × 1単位あたりの単価 = 年額の目安
1単位あたりの単価は地域区分とサービス種別で変わるので、御法人が請求で使っている単価を入れてください。仮に1単位10円で置くと、通所介護で個別機能訓練加算(Ⅱ)を30人に算定している事業所なら、20単位×30人×12か月で7,200単位、およそ7万2,000円が年額の目安になります。同じ事業所が1階の科学的介護推進体制加算を算定した場合は、40単位×利用者数で、こちらのほうが大きくなります。
日単位の加算は桁が変わります。特養で栄養マネジメント強化加算を定員80人に算定していれば、11単位×80人×30日でひと月およそ26,400単位です。老健の短期集中リハビリテーション実施加算(Ⅰ)も258単位の日単位ですから、影響額の見積もりは日単位の加算から先に出してください。
単位数は令和9年度改定で変わりえます。ここで出すのは、いまの構造で何がいくらなのかを共有するための数字で、改定後の見込み額ではありません。
取っていない理由の調査が示していること
資料3には、令和7年度改定検証調査の結果も載っています。2階の加算を算定していない理由です。
- ADL維持等加算を算定していない理由は、利用者のADL評価を行うことが難しい、ADLの評価をBarthel Indexを用いて行うための研修を実施することが難しい、がそれぞれ2割から3割。
- 排せつ支援加算を算定していない理由は、算定するためのアセスメントが負担である、が4割から6割。
- 褥瘡マネジメント加算・褥瘡対策指導管理を算定していない理由も、算定するためのアセスメントが負担である、が4割から6割。
- 自立支援促進加算を算定していない理由も同じく、算定するためのアセスメントが負担である、が4割から6割。
読み取れるのは、止まっているのはLIFEへの提出そのものではなく、その手前のアセスメントだということです。誰が評価するか、いつ評価するか、その時間がシフトのどこにあるか。ここが決まっていない事業所は、様式が簡単になっても算定に届きません。2階建ての議論を待つあいだにできる準備があるとすれば、加算を増やすことではなく、評価を誰のどの時間で行うかを決めておくことのほうです。
あわせて、フィードバックの使われ方も調べられています。科学的介護推進体制加算の事業所フィードバックで介護ケア向上のために閲覧するグラフは、基本情報の要介護度が約4割。居住系等では層別化機能は使っていないという回答が42.7%でした。1階の加算は、データを出して終わりではなく、フィードバックを活用してケアの質の向上に努めることが要件です。開いていない状態が続いているなら、そこは加算の議論とは別に見直す場所になります。
理事会で必ず出る3つの質問
この話を法人本部や理事会に上げると、だいたい同じ3つを聞かれます。答え方まで用意しておくと1回の説明で済みます。
なりません。検討会が整理したのは、2階の加算を算定するときに1階の算定を前提とする、という加算どうしの関係です。2階の加算を取らない事業所に、この整理から直ちに求められることはありません。ただし、2階を取り続けたい事業所にとっては事実上の前提条件になりえます。
現時点では出せません。単位数も要件も決まっていないからです。出せるのは、印を付けた事業所が2階でいくら算定しているかという今の金額と、1階を取った場合に増える金額です。減る想定額を作ると、その数字が独り歩きします。
まだです。LIFEの提出項目に係る作業部会の検討結果が秋頃に分科会へ報告される予定で、その後に厚生労働省が様式と項目案を取りまとめる流れになっています。いま様式を作り込むと、もう一度作り直すことになります。動かすのは、評価を誰がいつ行うかという段取りのほうです。
秋以降に見る場所と、今月やること
資料3の現状と課題には、令和7年度に国立長寿医療研究センターで開かれた検討会のとりまとめに基づいてLIFEの提出項目に係る作業部会が開催されており、秋頃にはその検討結果を分科会に報告予定と書かれています。見る場所は、厚生労働省の介護給付費分科会の資料のページです。会議のたびに資料が公開されるので、LIFEという語が資料名に入っている回を開けば足ります。
そのうえで、9月のうちにやることを3つに絞るとこうなります。1つめは、事業所ごとに請求明細を開いて、1階なしで2階だけを取っている事業所に印を付けること。2つめは、印を付けた事業所について、2階の加算の年額を上の式で出すこと。3つめは、1階を始める場合に評価と提出を誰のどの時間で行うかを、仮でよいので書いておくことです。どれも様式の変更を伴わないので、秋の報告で前提が変わっても無駄になりません。
2階建て案そのものの位置づけと、事業所を5つの型に分けた影響の読み方はLIFE関連加算の2階建て案とは|令和9年度改定で事業所が受ける影響に、LIFE全体の論点と12月までの流れは令和9年度介護報酬改定とLIFE|事業所が9月から見ておく論点にまとめています。この記事は、作業部会の検討結果が分科会に報告された時点で追記します。
外に頼む場合の費用
印を付ける作業は、請求明細があれば法人の中だけでできます。外の手を借りる場合の費用も開示しておきます。
| メニュー | 中身 | 費用 |
|---|---|---|
| AI活用診断 | 事業所ごとの算定状況を伺い、1階なしの事業所の洗い出しと手を付ける順番を1枚にしてお返しします | 0円 |
| 1Dayワークショップ | 1階を始める場合の評価と提出の段取り、フィードバックを会議で読む手順を、御法人の実物で組み立てます | 49,800円(顧問の初月に全額充当) |
| AI伴走顧問 GUIDE | 作業部会の報告や12月の取りまとめが出た段階で、自法人への影響を整理し、手順の見直しを伴走します | 月5.5万円 |
| AI伴走顧問 BUILD/PARTNER | 記録や計画書の作成そのものを仕組みにする場合 | 月10万円/月20万円 |
資料が公開された当日に読んでお届けする、といった即時の対応はお約束していません。1人で運営している会社のため、読み込みと整理には数日いただきます。
よくある質問
- 2階に乗る加算は9つだけですか。
- 図に並んでいる箱が9つで、その箱の中に複数の加算が入っています。第264回介護給付費分科会の資料3には、LIFE関連加算は17種類あると書かれています。9つはまとまりの数であって、加算の数ではありません。自事業所に関係するのは、そのうち算定できるサービスに設定されている加算だけです。
- うちの事業所が1階なしで2階だけを取っているかは、どうすれば分かりますか。
- 直近1か月の請求明細を事業所ごとに開き、科学的介護推進体制加算の行があるかどうかと、それ以外のLIFE関連加算の行があるかどうかを見るだけです。2階の行があって1階の行がない事業所が、案の影響をいちばん受けます。法人全体の合計ではなく、事業所番号ごとに見てください。同じ法人でも本体施設と併設のデイで結果が違うことがあります。
- 単位数は今後どうなりますか。
- 決まっていません。この記事に載せた単位数は、令和6年6月以降の現行の値として第264回分科会の資料3に記載されているものです。令和9年度改定で変わりうるため、今の比率を知るための材料として使ってください。
- 2階の加算を取っていない事業所は、何もしなくてよいですか。
- 2階建ての整理そのものからは、直ちに求められることはありません。ただし検討会のとりまとめでは、LIFEの対象であるのに算定を行っていない施設や事業所への対応も検討すべきとされています。中身はまだ示されていないため、秋以降の分科会の報告を見ることになります。
- 認知症対応型共同生活介護や小規模多機能型居宅介護は関係しますか。
- 資料3の算定状況の表では、この2つのサービスに載っているLIFE関連加算は科学的介護推進体制加算のみです。2階に乗せる加算を持たないため、2階建ての整理から直接の影響は生じにくいと読めます。なお科学的介護推進体制加算の算定率は、認知症対応型共同生活介護で48.4%、小規模多機能型居宅介護で46.3%です。
まとめ|9つの箱のうち、自法人に関係するのは数個
2階に並ぶ9つの箱は、17種類の加算をまとめた図です。サービスごとに設定されている加算は限られていて、実際に自法人に関係するのはそのうちの数個です。金額で見れば、日単位で付く栄養マネジメント強化加算と老健の短期集中リハビリテーション実施加算、月単位で最も大きい自立支援促進加算が上位に来ます。
今週やることを1つ選ぶなら、請求明細を事業所ごとに開いて、1階なしで2階だけを取っている事業所に印を付けることです。決まっていないことを待つ必要はありません。印が付く事業所がないと分かれば、それはそれで秋まで様子を見てよいという答えになります。
出典
- 厚生労働省 第264回社会保障審議会介護給付費分科会(令和8年9月3日)資料3「科学的介護情報システム(LIFE)」 https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001744922.pdf(加算の構造の考え方(案)の図と2階に並ぶ9つのまとまり、サービス類型ごとの単位数と算定率、LIFE関連加算は17種類との記載、令和6年度改定の内容、算定していない理由の調査結果、作業部会の検討結果を秋頃に報告予定との記載、論点)
- 厚生労働省 第264回社会保障審議会介護給付費分科会 資料一覧 https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_75593.html(開催日と配布資料)
- 国立長寿医療研究センター「科学的介護情報システム(LIFE)のあり方」検討会 https://www.ncgg.go.jp/ri/lab/cgss/lifeportal/useful-information/(第4回・令和8年1月26日のとりまとめと議事録)
- 厚生労働省老健局老人保健課「令和3年度介護報酬改定の概要(栄養関連)」 https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000818036.pdf(栄養マネジメント強化加算が11単位/日であること、対象となる施設)
- 厚生労働省 科学的介護情報システム(LIFE)について https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000198094_00037.html(LIFEの案内と関連通知)
算定率は令和7年11月審査分(令和7年10月サービス提供)の事業所ベース、単位数は令和6年6月以降の値で、いずれも資料3の記載によります。科学的介護推進体制加算について合計で約何パーセントと書いた箇所は、(Ⅰ)と(Ⅱ)を同時に算定できないことを前提に、資料3の事業所ベースの算定率を単純に足した目安です。いずれも2026年9月19日に内容を確認しています。2階建ては検討の方向性であり、令和9年度改定で採用されるか、単位数や要件がどうなるかは決まっていません。実際の算定可否は、所管の都道府県および市町村の通知と、御法人が算定している加算の要件でご確認ください。
9つのうち、御法人に関係する箱だけを一緒に絞りませんか
事業所ごとのサービス種別と、算定しているLIFE関連加算の名前をうかがえば、2階に乗る加算がどれで、1階なしの事業所がどこかを切り分けてお返しします。利用者単位の情報は不要です。確認できていない部分は、確認できていないままお伝えします。
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