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AREA・神奈川県の補助金と福祉AI

神奈川県の介護ロボット・ICT導入支援事業費補助金と福祉AI導入ガイド
― 補助率5分の4・締切は8月31日17時 ―

エリア:神奈川県最終更新:2026-08-23著者:合同会社サン 代表 菅野 竜輔

先に締切の話をします。令和8年度の神奈川県介護ロボット・ICT導入支援事業費補助金は、令和8年8月17日(月)10時から8月31日(月)17時までが申請受付期間です(2026年8月23日に県公式ページで確認。出典:神奈川県 高齢福祉課)。この記事を公開した時点で、受付はすでに始まっており残りは約1週間。補助率は導入経費の5分の4、上限はメニューにより1事業所500万円から最大1,000万円です。申請はjGrants限定・GビズID必須で、紙は受け付けられません。この記事では、横浜市・川崎市・相模原市の3政令市を抱える人口920万人の神奈川県で、介護・障害福祉の事業所がこの補助金をどう使い、AI・ICTをどう現場に定着させるかを、県の一次情報だけを根拠にまとめます。

神奈川県の介護ロボット・ICT補助金と福祉AI導入ガイド の要点をまとめた図(合同会社サン 福祉DX お役立ちブログ)

結論:令和8年度 神奈川県補助金の締切・補助率・上限

正式名称は神奈川県介護ロボット・ICT導入支援事業費補助金。介護ロボットやICT機器などの介護テクノロジーの導入・定着を補助し、介護現場の生産性向上による職場環境改善を図る事業です。要点を1枚の表にまとめます(いずれも県公式ページを2026年8月23日に確認した内容です)。

項目令和8年度の内容
申請受付期間令和8年8月17日(月)10:00 〜 8月31日(月)17:00
申請方法jGrants(デジタル庁の補助金申請システム)のみ。GビズIDプライム/メンバー必須。紙・期間外は不可
補助率導入経費の5分の4(リース・レンタルも含む)
メニュー1(介護テクノロジー等の導入支援)上限500万円。見守り機器は100万円/台、業務支援機器は30万円/台、介護ソフトは職員数に応じ100万〜250万円(定着促進支援を利用する場合115万〜265万円)。3種併用時は最大765万円
メニュー2(介護テクノロジー等のパッケージ型導入支援)上限1,000万円(通信環境整備の経費も対象。ソフト定着促進支援の利用で15万円上乗せ)
メニュー3(導入支援と一体的に行う業務支援)上限48万円。メニュー1・2を使う際の補助要件に位置づけられた外部支援の経費
対象神奈川県内に所在する、介護保険法に基づく全サービス事業所と、養護老人ホーム・軽費老人ホーム。メニュー1と2は各事業所いずれか一方のみ申請可
実績報告令和9年1月末日 厳守(原則ここまでに支払い完了)

採択の優先順位も県が明記しています。直近の過去5年間に神奈川県高齢福祉課の介護ロボット導入補助を受けていない事業所が優先、予算超過時は介護ソフト・インカム導入を希望する事業所を優先、それでも超過すれば抽選です。初めて申請する事業所ほど通りやすい設計と言えます。

名称について補足。国の制度は令和7年度から「介護テクノロジー導入支援事業」へ改称が進んでいますが、神奈川県は令和8年度も介護ロボット・ICT導入支援事業費補助金の名称で運用しています。検索するときは両方の名前で探すと確実です。

神奈川県内のうちの事業所は対象? 5点チェック

申請前に、次の5点を確認してください。すべて県の交付要領・公式ページに根拠がある条件です。

  1. 所在地が神奈川県内か。対象は神奈川県内に所在する介護保険法に基づくサービス事業所、および養護老人ホーム・軽費老人ホームです(県の公式ページの交付対象者に市町村による除外の記載はありません)
  2. GビズIDを持っているか。未取得なら発行に時間がかかるため、締切(8月31日17時)から逆算して今日申請してください
  3. 導入したい機器が対象か。厚労省の重点分野に該当する機器・介護ソフト・見守り機器・インカム等の業務支援機器・Wi-Fi環境整備が対象。開発費や通信費は対象外です
  4. 同一目的の機器を複数申請していないか。同一年度内・同一目的の補助は1機種限りです
  5. 支払いを令和9年1月末までに終えられるか。交付決定前の契約でも同一年度内なら対象になりますが、実績報告までの支払い完了が原則です

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神奈川県の令和8年度の組み立てで見落とされやすいのがメニュー3です。これは単独の補助ではなく、メニュー1または2で介護テクノロジーを導入する場合に、生産性向上の外部支援を受けることが要件とされ、その支援費用(上限48万円)が補助対象になる仕組みです。つまり神奈川県の制度は「機器を買って終わり」を最初から想定しておらず、導入と定着支援をセットで申請する前提で設計されています。

ここが私たちの出番でもあります。合同会社サンは、機器販売会社ではなく現場の業務改善に伴走するコンサルティングの立場です。記録・申し送り・請求まわりの業務の棚卸しから、導入する機器・ソフトの選定、職員向けの研修、定着までの伴走を、この補助の枠組みに載せて進められます。導入して使われなくなった機器の話は、どの県でも聞きます。神奈川県の制度が定着支援まで補助対象にしているのは、事業所にとって素直に有利な条件です。

もうひとつ、県ページに書かれた併用情報も押さえておいてください。県の産業振興課が生活支援ロボットの導入経費を最大100万円まで補助する「ロボット導入支援補助金」を別に実施しており、高齢福祉課の本補助金のページから併用が案内されています(同ページ内で確認)。

GビズID取得から実績報告(令和9年1月末)までの時系列

令和8年度の申請から精算までを時系列に並べます。

時期やること
申請前(今すぐ)GビズIDプライム/メンバーの取得確認。導入機器の見積取得。業務課題の整理
8月17日〜8月31日 17:00jGrantsで申請(この期間しか受け付けられません)
交付決定後発注・納品・支払い。見積書・発注書・納品書・領収書はすべて日付入りで保管(令和8年度中の発注・納品・支払を確認するため)
導入〜年内メニュー3の外部支援(業務改善支援・研修等)を受けながら現場に定着させる
令和9年1月末日実績報告の提出。修正・補正を含めてこの期限厳守

つまずきやすいのは最初のGビズIDです。書類審査を伴うため、申請期間に入ってから取得を始めると間に合わないことがあります。来年度の申請を考える事業所も、IDだけは先に取っておくことをおすすめします。

神奈川県の現場の前提:920万人・3政令市・高齢化率26.0%

制度を現場に落とすとき、神奈川県の地理と人口構造は無視できません。県の年齢別人口統計調査(令和7年1月1日現在)によると、神奈川県の総人口は9,218,981人、65歳以上人口は2,340,694人、高齢化率は26.0%です。生産年齢人口(15〜64歳)は62.9%、平均年齢は47.47歳(出典:神奈川県年齢別人口統計調査結果)。全国平均より高齢化率は低めに見えますが、分母が920万人ですから、65歳以上だけで234万人。これは多くの県の総人口を上回る規模です。

そして神奈川県は、横浜市・川崎市・相模原市という3つの政令指定都市を抱える全国で唯一の県です。都市部に人口とサービス需要が集中する一方、横須賀市や三浦半島、小田原市を含む県西部では高齢化が先行し、同じ県内でも事業所の置かれた条件がまったく違います。都市部では事業所間の人材獲得競争が激しく、周辺部では通勤圏の狭さと担い手不足が効いてくる。どちらの答えも「今いる職員の時間を書類から現場へ戻すこと」に行き着くのが、この県の実情だと考えています。

県の介護・高齢福祉施策の土台はかながわ高齢者保健福祉計画(第9期)で、計画期間は2024年度から2026年度(令和6年3月策定・出典:神奈川県 高齢福祉課)。本記事で扱った補助金は、この計画期間の最終年度の予算です。第10期に向けて制度名や補助構造が変わる可能性があるため、来年度は必ず県の最新ページを確認してください。

さがみロボット産業特区という追い風

神奈川県には、他県にない土壌がもうひとつあります。県央部を中心としたさがみロボット産業特区(ROBOT TOWN SAGAMI)です。県が生活支援ロボットの実用化を後押しする特区を運営しており(出典:さがみロボット産業特区 公式サイト)、前述の産業振興課ロボット導入支援補助金もこの流れの上にあります。介護ロボットの導入に県が高齢福祉と産業振興の両面から予算を付けている県は多くありません。相模原市・県央エリアの事業所は特に、この二本立てを知っているかどうかで初期費用が大きく変わります。

板橋区の特養で実証した進め方を、神奈川県の制度に載せる

正直に書きます。私たちはまだ神奈川県内での導入実績を持っていません。実績として書けるのは、東京都板橋区の特別養護老人ホーム「マイライフ徳丸」様(社会福祉法人北野会)で、施設の申し送り様式に合わせたオーダーメイドのAI申し送りと、職員がそのまま回せるAI研修を導入いただいたことです(導入の経緯と中身はこちら)。

この板橋区での進め方、すなわち「業務の棚卸し→いちばん重い1業務に絞る→少人数で1ヶ月試す→ルールを整えて広げる」という手順は、神奈川県の補助メニューときれいに噛み合います。機器・ソフトの導入費はメニュー1・2で5分の4が補助され、私たちが担う業務改善・研修の伴走はメニュー3の外部支援の枠に載る。制度が求める形と、現場に定着する形が一致しているのが神奈川県の良さです。横浜・川崎の大規模施設でも、県西部の小規模事業所でも、オンライン中心の伴走で対応できます。記録AIの具体的な手順は介護記録をAIで効率化する具体手順、障害福祉分野なら個別支援計画のAI活用、家族連絡の仕組み化は福祉施設のLINE公式アカウント活用もあわせてどうぞ。

神奈川県の補助金についてよくある質問

神奈川県の補助金は紙で申請できますか?
できません。jGrantsからの申請のみが審査対象で、GビズIDプライムまたはGビズIDメンバーが必要です。受付期間外の申請と紙媒体での申請は受け付けられないと県が明記しています。
過去に神奈川県の介護ロボット補助金をもらった事業所は不利になりますか?
優先順位が下がります。直近の過去5年間に県高齢福祉課の補助を受けていない事業所が優先され、予算超過時は介護ソフト・インカム導入希望の事業所が優先、それでも超過する場合は抽選です。
交付決定の前に機器を買ってしまったら対象外ですか?
交付決定と同一年度内の購入・賃借契約であれば補助対象です。ただし原則、実績報告(令和9年1月末)までに支払いを終えている必要があります。
リースやレンタルでも対象になりますか?
対象です。補助額は1事業所あたり1機器につき導入経費の5分の4で、リース・レンタルも含むと明記されています。
横浜市内の事業所ですが、県の補助金を使えますか?
県の公式ページの交付対象者は「神奈川県内に所在する、介護保険法に基づくサービスを提供する全てのサービス事業所」で、横浜市・川崎市・相模原市を除外する記載はありません(2026年8月23日確認)。市独自の助成と要件が重なる場合の整理は、無料相談でお手伝いします。

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菅
菅野 竜輔(かんの りゅうすけ)/ 合同会社サン 代表社員
介護現場5年・特養/有料老人ホームの立ち上げ・施設長・ケアマネジャー・地域包括支援センターを経て、自社でも福祉施設を運営。板橋区内の特別養護老人ホームでの導入実績をもとに、神奈川県の介護・障害福祉事業者のAI・DX導入と補助金活用に対応します。記事作成にはAIを利用し、公開前に人が一次情報の確認と加筆を行っています。
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