結論:補助率5分の4・パッケージ型1,000万円・事前申請は7月17日終了
まず骨格の数字です。出典は鳥取県 介護テクノロジー定着支援事業(県公式)で、2026-08-24に確認しました。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 事業名 | 鳥取県介護テクノロジー定着支援事業補助金(令和8年度) |
| 補助率 | 所要経費の5分の4(千円未満切り捨て) |
| 上限額(最大) | パッケージ型で1事業所1,000万円 |
| 事前申請 | 令和8年7月17日で受付終了 |
| 実績報告 | 令和9年1月31日まで |
| 問い合わせ窓口 | 鳥取県福祉保健部ささえあい福祉局長寿社会課 介護人材確保・制度担当(0857-26-7174/7176) |
1事業所あたり上限1,000万円・補助率5分の4という組み合わせは、計算するとインパクトが分かります。1,000万円の枠を満額使う設計にした場合、自己負担は250万円。見守り機器・インカム・介護ソフトをまとめて入れて業務の流れごと作り替える、その規模の投資が中小の法人にも現実的になる制度です。
鳥取県は対象が広い――訪問介護・居宅介護支援・養護老人ホームまで
鳥取県の制度で見落とされがちな長所は、補助率や上限額よりも対象範囲です。県公式ページには、介護保険法に基づくサービス事業所として訪問介護と居宅介護支援を含むことが明記され、さらに老人福祉法に基づく養護老人ホーム・軽費老人ホームまで対象に入っています。施設系にしか出ない県も多い中で、この裾野の広さは鳥取県の特徴です。
これは県内の介護の実情と噛み合っています。第9期計画の本文には、中山間地域で訪問介護事業所が減少傾向にあること、過去5年間における市町村社会福祉協議会が運営する訪問介護事業所の減少率が全国最大という報道があったことが率直に書かれています(出典:鳥取県高齢者の元気福祉プラン(第9期)本文・2026-08-24確認)。ヘルパーが減っていく中山間地域の訪問系こそ、移動中の音声入力やインカム、記録ソフトの導入効果が大きい。県が訪問介護と居宅介護支援をわざわざ対象に明記したのは、この文脈で読むと自然です。
ケアマネ事業所(居宅介護支援)が単独で使える点も強調しておきます。ケアプラン作成・モニタリング記録・関係機関への連絡は、AIとソフトで最も時間が縮む業務のひとつです。
上限額の読み解き――パッケージ型1,000万円をどう使うか
上限額はメニューごとに次の構成です(同じく県公式ページで2026-08-24確認)。
| メニュー | 上限額 | 向いている使い方 |
|---|---|---|
| 移乗支援・入力支援・インカム | 1機器 100万円 | 腰痛対策と申し送りの無線化を1点ずつ |
| 介護ソフト(職員数別) | 100〜250万円 | 記録・請求・シフトをまとめて電子化 |
| その他のTAIS選定機器 | 1機器 30万円 | 見守りセンサー等を居室単位で追加 |
| パッケージ型 | 1事業所 1,000万円 | 機器+ソフト+通信環境を一体で刷新 |
単品メニューの上限(100万円・30万円)は控えめで、パッケージ型だけが突出して大きい。この落差が鳥取県の制度のメッセージです。センサーを1台だけ買うような部分導入より、記録から申し送りまでの業務全体を一度に組み替える事業所に厚く出す、という設計になっています。逆にいえば、パッケージ型を狙うなら「どの業務を、どの機器とソフトの組み合わせで、何分減らすか」を面で描いた計画が必要で、ここが機器カタログを眺めるだけでは埋まらない部分です。
令和8年度の時系列と、次の募集までにやること
令和8年度分の事前申請は令和8年7月17日で受付を終了しています。いまの時点(2026年8月)から見ると、県内の事業所は次の2通りに分かれます。
- 採択済みの事業所:実績報告の期限は令和9年1月31日です。機器の納品だけでなく、職員が使いこなして記録が実際に変わった状態まで持っていくのがこの期間の仕事です。導入後の定着支援(操作研修・運用ルールづくり・入力テンプレの整備)はこの半年が勝負になります。
- 今回申請しなかった事業所:次の募集開始から締切までの期間は長くありません。今年度の公募が7月中旬締切だったことを目安に、それまでに①現状業務の棚卸し(誰が・何の記録に・何分使っているか)、②TAIS選定機器とソフトの候補比較、③見積取得、の3点を済ませておくと、公募が出た瞬間に申請書へ落とせます。
募集時期や要件は年度で変わるため、必ず県の事業ページで最新の案内を確認してください。担当は長寿社会課の介護人材確保・制度担当です。制度名のとおり、県はこれを機器の購入補助ではなく人材確保策として運用しています。
次の募集までにやる3点(業務棚卸し・機器比較・見積)を、どこから手を付けるか無料で整理します。
公式LINEで相談する数字で見る鳥取県――51.7万人・高齢化率33.1%・介護求人倍率3.29倍
補助金の背景にある県の数字を、一次情報から並べます。すべて出典つきです。
| 指標 | 数値 | 出典 |
|---|---|---|
| 推計人口(令和8年8月1日現在) | 517,875人(前年同月比 −6,605人) | 鳥取県の推計人口 月報 |
| 高齢化率(令和5年4月1日現在) | 33.1%(全国29.1%) | 第9期計画 本文 |
| 75歳以上人口割合(同上) | 17.8%(全国15.9%) | 同上 |
| 要介護(支援)認定者数(令和5年4月) | 35,051人 → 令和17年度に約3万8千人へ増加見込み | 同上 |
| 介護関係職業の有効求人倍率(令和4年度) | 3.29倍(全産業は1.36倍) | 同上(職業安定業務統計に基づく計画掲載値) |
この5つを並べると構図がはっきりします。県全体の人口は毎年6千人規模で減り続けているのに、要介護認定者は令和17年度に向けてまだ増える。そして介護の求人倍率は全産業の2.4倍の高さで、募集をかけても人が来ない状態がすでに常態です。第9期計画自身が、中山間地域では生産年齢人口が急減しサービスの担い手は減少していく、と見込みを明記しています。鳥取県の福祉事業者にとってAI・DXは効率化の選択肢ではなく、いまいる職員でサービス量を維持するための前提条件になりつつある、というのが数字の示すところです。
東部・中部・西部の3圏域と、小規模多機能が育った鳥取の介護
鳥取県の高齢者福祉は、二次保健医療圏と同じ3つの圏域で組み立てられています。圏域ごとの人口は次のとおりです(令和5年4月1日現在・第9期計画本文より)。
| 圏域 | 総人口 | 65歳以上 | 主な市町村 |
|---|---|---|---|
| 東部圏域 | 218,839人 | 69,792人 | 鳥取市、岩美町、八頭町、若桜町、智頭町 |
| 中部圏域 | 95,641人 | 34,697人 | 倉吉市、湯梨浜町、三朝町、北栄町、琴浦町 |
| 西部圏域 | 224,710人 | 73,827人 | 米子市、境港市、大山町、日吉津村、南部町、伯耆町、日南町、日野町、江府町 |
県庁のある鳥取市を核とする東部と、米子市・境港市を核とする西部がほぼ同規模で県の両端に分かれ、あいだの中部(倉吉市周辺)が約9.6万人。事業者の側から見ると、県内で研修や導入支援を受けるにも東西どちらかへの移動が前提になる地理です。当社が鳥取県の支援をオンライン中心で設計しているのは、この東西二極の地理なら移動時間を捨てさせないオンライン伴走のほうが現場の負担が小さいからです。なお西部の日吉津村・南部町・伯耆町は南部箕蚊屋広域連合を設置して介護保険を共同運用しており、保険者が町村単位でない点も鳥取県ならではです。
もうひとつ、鳥取の介護のかたちとして知っておきたいのが小規模多機能型居宅介護の厚さです。第9期計画によれば、要介護認定者1万人あたりの小規模多機能の事業所数は全国平均の約2倍で、特に県東部を中心に整備が進んでいます。通い・泊まり・訪問を一体で回す小規模多機能は、少人数の職員が複数の役割を兼ねるぶん、記録と情報共有の負担が集中しやすい業態です。インカムでの申し送り、音声入力での記録、家族連絡のLINE化といった打ち手がそのまま効く事業形態が、鳥取県には全国平均の倍の密度で存在するということです。
鳥取県高齢者の元気福祉プラン(第9期)を読む
県の高齢者施策の正本は鳥取県高齢者の元気福祉プラン(第9期)です。計画期間は令和6〜8年度で、老人福祉計画と介護保険事業支援計画を一体で定めています。事業者として押さえておきたいポイントを3つだけ挙げます。
- 今年度(令和8年度)が計画の最終年度:来年度からの第10期に向けた見直しがこれから走ります。補助メニューも次期計画の方向に沿って変わる可能性があるため、県の公表を追う価値があります。
- 鳥取方式フレイル予防が独立の章になっている:県は介護予防を「鳥取方式フレイル予防対策」として独自の名前で章立てしています。予防で認定者の伸びを抑えつつ、それでも増える分をテクノロジーで受ける、という二段構えです。
- 訪問系の維持が明確な課題として書かれている:前述のとおり、中山間地域の訪問介護の減少と市町村社協の事業所の縮小が本文に明記されています。訪問系の省力化投資は県の課題認識のど真ん中にあり、補助の対象範囲にもそれが反映されています。
人口の最新値を確認したいときは鳥取県の推計人口(統計課・毎月公表)が正本です。申請書類に県の人口や高齢化率を書く場面では、ここと計画本文から引くのが確実です。
板橋区の特養で実証した進め方を、鳥取県の制度に載せる
正直に書きます。当社はまだ鳥取県内での導入実績はありません。実績としてお伝えできるのは、板橋区内の特別養護老人ホームでAIによる申し送り・記録の改善を実施したことです。そこで検証済みの進め方――①記録業務の現状を分単位で測る、②AIとソフトで置き換える箇所を決める、③少人数のユニットで試してから全体に広げる――は、場所に依存しません。鳥取県で使う場合は、この進め方をパッケージ型申請の業務改善計画に落とし込む形になります。5分の4補助・上限1,000万円という枠の大きさに対して、計画の解像度が採択と定着の両方を左右します。
障害福祉の事業所(就労支援・グループホーム・放課後等デイなど)の方は、個別支援計画の下書きをAIで作る方法を個別支援計画のAI活用の記事にまとめています。介護記録の時短の具体手順は介護記録をAIで効率化する記事が実務編です。中国地方では隣県の島根県の福祉AI・補助金ガイドと岡山県の福祉AI・補助金ガイドも公開しており、複数県で事業所を持つ法人は県ごとの制度差を見比べてください。
費用の目安(自社の料金も開示します)
補助対象の機器・ソフトの価格はベンダー見積によりますが、当社の伴走支援の料金は先に開示します。
| メニュー | 内容 | 料金 |
|---|---|---|
| LINE公式アカウント構築・運用代行 | ライト/スタンダード/運用代行 | 初期 0〜10万円 月 9,800〜39,800円 |
| AI伴走(現場版・顧問) | 月2回〜の伴走。業務棚卸しから定着まで | 月 10万円〜 |
| 1Dayワークショップ | 御社の業務で実演+専用プラン納品 | ¥49,800(顧問の初月に全額充当) |
初回相談は無料です。鳥取県の補助の対象になりそうか、パッケージ型と単品のどちらで組むかの整理からで構いません。オンライン中心のため、東部・中部・西部どの圏域でも同条件です。
よくある質問(鳥取県版)
- 令和8年度の補助はもう申し込めませんか?
- 事前申請は令和8年7月17日で受付を終了しています(県公式ページで2026-08-24確認)。採択済みなら令和9年1月31日の実績報告に向けた定着が本番、未申請なら次年度募集までに業務棚卸し・機器比較・見積の3点を仕込む期間です。
- パッケージ型1,000万円は本当に取れる規模の枠ですか?
- 枠としては1事業所1,000万円・補助率5分の4が県公式ページに明記されています。実際に満額に近づけるかは、機器・ソフト・通信環境をどこまで一体の業務改善計画として描けるかによります。単品の上限が100万円・30万円と小さいぶん、まとめて申請する設計のほうが制度と合っています。
- 訪問介護やケアマネ事業所でも使えますか?
- 使えます。鳥取県は訪問介護・居宅介護支援を対象に明記している点が特徴で、養護老人ホーム・軽費老人ホームも対象です。訪問系なら音声入力・インカム・記録ソフト、居宅介護支援ならケアプラン関連の書類作成が導入効果の出やすい領域です。
- 鳥取市と米子市で支援内容は変わりますか?
- 変わりません。当社の伴走はオンライン中心のため、東部(鳥取市・岩美町など)、中部(倉吉市など)、西部(米子市・境港市など)のどこでも同じ条件です。県の補助の窓口も長寿社会課で県内一本です。
鳥取県の次の募集までに、申請できる状態をつくりませんか
補助率5分の4・パッケージ型1,000万円の制度は、計画の解像度で差がつきます。御施設の業務をお聞きし、「次の募集までにやること」を無料で整理してお返しします。
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