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AREA・群馬県の補助金と福祉AI

群馬県の介護テクノロジー定着支援事業補助金ガイド
― 補助率4/5・上限額・要件と、来年度に向けた逆算準備 ―

エリア:群馬県最終更新:2026-08-23(一次情報の確認日)著者:合同会社サン 代表 菅野 竜輔

群馬県で介護ロボット・介護ソフト・見守り機器の導入費を支える中心制度が、令和8年度群馬県介護テクノロジー定着支援事業費補助金です。補助率は導入経費の4/5、パッケージ型なら上限400万円と手厚い一方、令和8年度の募集はすでに7月31日で締め切られており(2026年8月23日確認)、交付決定は10月初旬の予定です。つまり今の時期に読むべきなのは、申請済みなら交付決定後の導入と定着の段取り、未申請ならセミナー受講など要件の先回りと来年度募集への逆算準備です。この記事では、群馬県が公表している区分別の上限額と要件を一次情報のリンクつきで整理し、高齢化率68.9%の南牧村から23.9%の大泉町まで地域差の大きい群馬県で、導入した機器を現場に定着させる進め方までまとめます。

群馬県の介護テクノロジー定着支援事業補助金と福祉AI導入 の要点をまとめた図(合同会社サン 福祉DX お役立ちブログ)

令和8年度 群馬県の補助金の要点(締切・補助率・上限)

まず結論の数字からです。すべて群馬県の公式ページ(令和8年度群馬県介護テクノロジー定着支援事業・県公式)と、そこに掲載された事業概要資料で確認したものです(確認日:2026年8月23日)。

項目令和8年度の内容
制度名群馬県介護テクノロジー定着支援事業費補助金(旧称:介護ロボット・ICT導入支援の後継にあたる県の導入補助)
補助率導入経費の4/5
上限額区分により1台30万円〜、パッケージ型は400万円(詳細は区分別の表へ)
募集締切令和8年7月31日(金)で受付終了。交付決定は10月初旬頃の予定
主な要件生産性向上セミナー2種の受講、SECURITY ACTION自己宣言、入所系は委員会設置、交付決定前の着手は対象外
窓口群馬県地域福祉課 福祉人材確保対策室 人材確保係(027-226-2564)
この記事は群馬県の制度・お金の話に絞った県版ガイドです。市町村ごとの現場運用(記録・申し送り・LINEなど)は、今後の市別記事で扱う予定です。前橋市・高崎市・太田市・伊勢崎市・桐生市など県内どの市町村の事業所でも、県の補助金は同じ条件で使えます。

群馬県の介護・障害福祉の現在地(県の統計から)

群馬県の総人口は1,859,962人、うち65歳以上は579,703人で高齢化率は31.2%です(令和5年10月1日現在。出典:群馬県年齢別人口統計調査結果)。全体の数字より重要なのは県内の地域差で、同じ調査で老年人口割合がもっとも高いのは南牧村の68.9%、もっとも低いのは大泉町の23.9%。年少人口割合は吉岡町の15.6%が最高です。人口の7割近くが高齢者という村と、製造業で働き手が集まる東毛の町が、同じ県のなかに同居しています。

この落差が、群馬県の福祉事業者の置かれた条件をそのまま表しています。前橋市・高崎市・太田市・伊勢崎市といった平野部の都市では事業所同士の人材の奪い合いが、沼田市より北の利根・吾妻の中山間地では、そもそも通える範囲に働き手がいないという別の問題が起きます。どちらの答えも、少ない人数で現場を回せるようにする生産性向上であり、県が補助率4/5という高い水準で介護テクノロジー導入を後押ししているのはそのためです。県の高齢者施策の土台は群馬県高齢者保健福祉計画(第9期・令和6〜8年度)で、老人福祉計画・介護保険事業支援計画・認知症施策推進計画を一体で定めています(出典:群馬県高齢者保健福祉計画(第9期))。

障害福祉に目を移すと、県内の障害福祉サービス利用者は令和5年3月時点で延べ約29,000人、令和9年3月には約36,000人に増える見込みと県は予測しています(出典:バリアフリーぐんま障害者プラン8改定版)。利用者が2割以上増える見通しに対し、支援する側の人手が同じペースで増える見込みはありません。介護でも障害でも、書類と記録の時間を機械に載せ替える動きは、群馬県では待ったなしの段階に入っています。

4つの申請区分と上限額(群馬県公表資料より)

群馬県の補助金は4つの申請区分に分かれ、①〜③は1事業所につき1区分しか申請できません。何をどの区分で出すかの選択が、実質的な戦略になります。数値は県の事業概要資料(令和8年6月更新版)で確認したものです(掲載元:県の事業ページ)。

区分対象補助上限額
① TAISに掲載された介護テクノロジー福祉用具情報システム(TAIS)で介護テクノロジーとして選定された機器(移乗支援・見守り・入浴支援など16分野)機器により1台30万円または100万円
介護ソフトは職員数に応じ100万〜250万円
インカムは1式100万円
② その他TAIS掲載外だが生産性向上に寄与する機器1台100万円(バックオフィスソフトは100万〜250万円)
③ パッケージ型導入支援介護ソフト×見守り機器・インカムなど、連動で効果が高まる組み合わせ400万円
④ 業務改善支援①〜③をより効果的にするための業務改善支援(導入と一体的に実施)48万円

押さえておきたい細目が2つあります。1つ目は台数の上限で、補助上限台数は利用者定員の2割まで、ただし定員29名以下の地域密着型サービスは9台までと別枠が用意されています。小規模多機能やグループホームが多い中山間地の事業所でも使いやすい建てつけです。2つ目は組み合わせのルールで、介護ソフトと見守り機器、介護ソフトとインカムのような組み合わせは①で別々に出すことができず、③パッケージ型での申請が求められます。上限400万円の③をどう組むかが、金額面ではいちばん効きます。

なお区分④の業務改善支援は、コンサルティング等の支援経費そのものが補助対象です。導入する機器選びから運用設計までを外部と組んで進める場合、その費用の4/5(上限48万円)が補助される設計になっています。

どの区分で・何を・いくらで申請するのが得か。御施設の体制を聞いて無料で一緒に組み立てます。

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群馬県の補助要件チェックリスト(セミナー・SECURITY ACTION)

群馬県の補助金は、機器を選んで申請書を書けば通るものではありません。県の公表資料で明記されている要件を、着手前のチェックリストにしました。

申請前チェック(令和8年度の要件・県公表資料より)
  1. 生産性向上ビギナーセミナーを受講したか
  2. 生産性向上フォローアップセミナー(講義形式)を受講したか
  3. SECURITY ACTION自己宣言の申込を完了したか(IPAの制度)
  4. 入所系サービスの場合、生産性向上の委員会を設置したか
  5. 交付決定前に発注・契約していないか(交付決定前の着手は補助対象外)
  6. 介護ソフト+見守り機器のような組み合わせをパッケージ型で申請する設計になっているか

特に1・2のセミナー受講は開催日が限られるため、募集が始まってから動くと間に合わないことがあります。逆に言えば、セミナー受講とSECURITY ACTIONは募集期間の外でも進められる要件です。ここを先に片づけておくことが、来年度の申請でいちばん確実な先回りになります。

締切を過ぎた今からの逆算スケジュール

この記事の公開時点(2026年8月下旬)で、令和8年度の募集は終わっています。だからこそ、いま何をするかで来年度の結果が変わります。県公表のスケジュール(交付申請は8月下旬〜9月中旬、交付決定は10月初旬予定)から逆算した動き方です。

時期申請済みの事業所未申請の事業所
いま〜9月交付申請書類の準備・提出(8月下旬〜9月中旬予定)県のセミナー日程を確認し受講を申し込む
10月〜12月交付決定(10月初旬予定)後に発注・導入開始。使い方研修と運用ルールづくりSECURITY ACTION自己宣言・委員会設置。現場のどの業務が重いかの棚卸し
1月〜3月定着の確認と実績報告の準備導入したい機器・ソフトの候補と見積りを揃え、区分(①〜④)の設計を固める
4月〜募集開始次の投資対象の検討募集要項の公表と同時に申請書を仕上げる(例年、締切は夏)

年度ごとに募集時期・要件は変わります。必ず群馬県の事業ページで最新の要項を確認してください。問い合わせ窓口は群馬県地域福祉課福祉人材確保対策室(027-226-2564)です。

障害福祉分野はバリアフリーぐんま障害者プラン8を起点に

障害福祉サービス(就労支援・グループホーム・放課後等デイサービスなど)の事業者は、県の施策の起点であるバリアフリーぐんま障害者プラン8改定版(計画期間:令和3〜8年度。障害者計画・障害福祉計画・障害児福祉計画などを一体化)を押さえておくと、県が何に予算をつけようとしているかが読めます。前述のとおり、県はサービス利用者が令和9年3月に約36,000人へ増えると見込んでおり、計画は令和8年度が最終年度、つまり次期プランの策定がこれから動く時期です。

障害分野の書類業務でとりわけ重いのが個別支援計画です。アセスメントからモニタリングまでの文章作成をAIで下書き化する具体手順は個別支援計画の作成をAIで時短する方法で解説しています。国は障害福祉分野でもテクノロジー導入支援の拡充を進めており、介護分野の補助で先に運用の型を作った法人が、障害分野でもそのまま先行できる流れです。

補助金で入れた機器を現場に定着させる(板橋区での実証の転用)

補助金の本当の難所は、採択ではなく採択後です。4/5補助で入れた見守り機器や介護ソフトが、半年後に使われなくなっている。この事業の名前が導入支援ではなく定着支援なのは、県もそこを見ているからです。

私たちは東京都板橋区の特別養護老人ホーム マイライフ徳丸様(社会福祉法人北野会)で、その施設の申し送り様式・記録ルールに合わせたオーダーメイドのAI申し送りと、職員がそのまま回せるAI研修を導入しました。汎用システムを押しつけるのではなく、現場の書式に機械を合わせる。この板橋区で実証した進め方は、群馬県の事業所にもオンライン中心でそのまま当てはめられます。経緯と中身は特養マイライフ徳丸様の導入事例をご覧ください。

定着まで運ぶ手順はシンプルです。慣れた職員2〜3名で1ヶ月だけ小さく試す、記録の粒度と個人情報の扱いを先にルール化する(氏名は記号化・AIの出力は下書き・最終判断は人)、コツが溜まってから全体に広げる。記録AIの具体的なプロンプト例は介護記録をAIで効率化する具体手順に、家族連絡や問い合わせ対応を仕組み化するLINE活用は福祉施設のLINE公式アカウント活用と費用のめやすにまとめています。全体の学び方は福祉スタッフのためのAI活用ロードマップから始めるのがおすすめです。

なお当社は自社でも福祉施設を運営しており、記録・請求・提出書類をAIに載せ替えた結果、毎月の定常事務が約35時間から約3時間になりました(自社運用の棚卸しに基づく試算。規模・運用により変動します)。補助金で買う機器と、こうしたAIの運用は別物ではなく、同じ生産性向上の両輪です。

隣県の制度も比較したい方へ。埼玉県の介護テクノロジー補助金と福祉AI、栃木県の介護テクノロジー定着支援事業の解説も公開しています。全国の制度一覧は全国の福祉DX・補助金まとめからどうぞ。

よくある質問

令和8年度の群馬県の補助金は、もう申請できませんか?
募集は令和8年7月31日で締め切られています(2026年8月23日確認)。交付決定は10月初旬予定です。未申請の事業所は、セミナー受講とSECURITY ACTION自己宣言を先に済ませ、来年度の募集開始と同時に動ける状態を作るのが現実的です。逆算スケジュールにまとめました。
補助率4/5とは、実際どのくらい自己負担が減りますか?
たとえば200万円の介護ソフト一式なら、自己負担は原則40万円です(上限額の範囲内の場合)。パッケージ型は上限400万円なので、500万円の投資でも県の補助が400万円まで入り得る計算です。個々の上限は区分別の表で確認してください。
前橋市・高崎市でなく、郡部の小規模事業所でも使えますか?
使えます。県の事業なので所在地の市町村は問いません。定員29名以下の地域密着型サービスには補助上限9台という小規模向けの枠が別にあります。
合同会社サンは群馬県に来てもらえますか?
拠点は埼玉県所沢市で、群馬県へはオンライン中心の伴走でご支援します。関越道でつながる隣県ですので、内容によっては訪問もご相談ください。板橋区の特養での導入実績をもとに、御施設の書式・運用に合わせて進めます。
何から相談すればいいですか?
公式LINEから、いまいちばん重い業務と検討中の機器を一言送ってください。区分の設計と要件の充足状況を無料で整理してお返しします。

群馬県の4/5補助を、申請で終わらせず現場の定着まで

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合同会社サン / 福祉 × AI・DX / 群馬県・首都圏・全国オンライン対応
菅
菅野 竜輔(かんの りゅうすけ)/ 合同会社サン 代表社員
介護現場5年・特養と有料老人ホームの立ち上げ・施設長・ケアマネジャーを経て、自社でも福祉施設を運営。その当事者の立場から、AI・DX・LINEで記録/書類/連絡/集客の負担を軽くする伴走支援を行っています。板橋区内の特別養護老人ホームでの導入実績あり。記事作成にはAIを利用し、公開前に人が一次情報の確認と加筆を行っています。
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