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AREA・北海道の補助金と福祉AI

北海道の福祉×AI導入ガイド
― 介護テクノロジー導入支援事業費補助金(令和8年度)の締切・上限・要件から ―

エリア:北海道(全179市町村)最終更新:2026-08-23著者:合同会社サン 代表 菅野 竜輔

先に日程です。北海道の令和8年度「介護テクノロジー導入支援事業費補助金」は、事前登録が令和8年8月31日まで、協議書類の提出が9月17日必着。補助率は4/5以内で、複数機器を組み合わせるパッケージ型なら上限1,000万円です。北海道は高齢化率33.4%(令和7年1月1日現在・住民基本台帳)、179市町村のうち歌志内市55.2%・夕張市54.1%と5割を超える自治体を抱える一方、全道人口の約4割が札幌市に集まります。人が採れない地方部ほど、この補助金で記録・見守り・申し送りを機器とAIに載せ替える価値は大きい。この記事では、道の公式ページとPDFを実際に確認した一次情報だけで、基準額の一覧・5つの補助要件・事前協議から実績報告までの流れを整理します。

北海道の介護テクノロジー補助金と福祉AI導入ガイド の要点をまとめた図(合同会社サン 福祉DX お役立ちブログ)

結論:北海道の補助金は事前登録が令和8年8月31日まで

北海道が実施する令和8年度 介護テクノロジー導入支援事業費補助金(北海道公式・2026年8月23日参照)は、旧称「介護ロボット導入支援事業費補助金」の後継です。見守り機器・インカム・介護ソフトなどの導入費を道が支援します。対象は、道内に所在する介護保険法に基づく介護サービス事業所と、老人福祉法に基づく養護老人ホーム・軽費老人ホームです。まず日程と骨格だけ押さえてください。

項目内容(道公式ページ・事業概要PDFより)
事前登録の期限令和8年8月31日(月)
協議書類の提出期限令和8年9月17日(木)必着
事業完了日令和9年2月26日
補助率4/5以内(交付要綱案・別表)
事業区分①介護テクノロジー ②道が認める機器 ③パッケージ型導入支援 のいずれか1区分+④業務改善支援(①〜③と一体で実施)
最大の上限額パッケージ型導入支援 1,000万円

ポイントは2つです。第一に、①〜③は1区分しか申請できないので、単品の機器で申請するか、介護ソフト+見守り機器のような組み合わせでパッケージ型(上限1,000万円)に乗せるかを最初に決める必要があります。連動しない機器を混ぜて導入する場合もパッケージ型の扱いになる、と道の事業概要に明記されています。第二に、④の業務改善支援(基準額48万円)は単独では使えず、機器導入と一体で実施する枠だという点です。

基準額の一覧(インカム・介護ソフト・パッケージ型1,000万円)

道の事業概要PDF・交付要綱(案)に記載された基準額・補助上限額を、申請区分ごとに一覧にしました。金額の一次情報はすべて道の補助金ページ掲載の資料(2026年8月23日参照)にあります。

区分対象の例基準額・上限
①介護テクノロジー
(TAIS掲載機器)
移乗支援・入浴支援の機器、インカム1機器あたり100万円
上記以外の機器(見守りセンサー等)1台あたり30万円
介護ソフト(職員数でライセンス料が変動する契約)職員10名以下100万円〜31名以上250万円
定着促進支援を併せると115万〜265万円
②道が認める機器TAIS未掲載でも同水準と道が判断した機器、バックオフィスソフト等1機器100万円・1事業所100万〜250万円(職員数別)
③パッケージ型導入支援介護ソフト+インカム、介護ソフト+見守り機器 など複数導入1,000万円
④業務改善支援コンサルティング会社等による業務改善支援の費用48万円

加算も1つあります。訪問介護などの居宅サービス事業所・居宅介護支援事業所が、補助年度内に「ケアプランデータ連携システム」で5事業所以上とデータ連携を実施すると、上限額に5万円が上乗せされます。広い道内で紙とFAXのやり取りを減らすこと自体が加算対象になっている、と読める設計です。

補助対象経費に消費税・保険料は含まれません。Wi-Fi環境整備やタブレット等の付帯経費は、主となる機器と併せて導入する場合に限り対象です。年度・公募回によって条件は変わるため、申請前に必ず道の最新資料で確認してください。

うちは通る? 北海道の5つの補助要件チェックリスト

北海道のこの補助金は「機器を買えば終わり」ではなく、生産性向上の取り組みそのものが要件になっています。道の事業概要に列挙された補助要件を、そのままチェックリストにしました。

  1. 業務改善の取り組み(全事業所必須):コンサルティング会社等による業務改善支援を受けるか、北海道介護現場業務改善総合相談センターの相談・研修・伴走支援の活用、または道・厚生労働省実施の対象研修(北海道働きやすい介護の職場認証制度の課題別研修など)を受講する
  2. 委員会の設置(施設系・居住系):利用者の安全とサービスの質の確保、職員の負担軽減を検討する委員会を令和8年度内に設置する(名称は問わない)
  3. ケアプランデータ連携(通所系・訪問系・居宅系):令和8年度内に「ケアプランデータ連携システム」を利用してデータ連携する
  4. LIFEへの登録:科学的介護情報システム(LIFE)への登録を行う
  5. セキュリティ宣言:IPAの「SECURITY ACTION」一つ星または二つ星を宣言する(対象外の事業所は同等の対策を宣言)

このうち現場でつまずきやすいのは1と2です。委員会は議事の型さえ作れば回りますが、1の業務改善支援は「誰に何を頼むか」を決めないと進みません。道はワンストップ窓口として北海道介護現場業務改善総合相談センターを用意しているので、まず無料の相談枠を使うのも手ですし、外部の伴走を入れて④の基準額48万円の枠で費用を見るのも手です(この点は後述)。

事前登録から実績報告まで(令和9年2月26日完了)の時系列

令和8年度の北海道のスケジュールを、事業所側の動きに直すと次のようになります。

時期やること
〜令和8年8月31日事前登録。導入したい機器・区分(単品かパッケージ型か)をここまでに決める
〜令和8年9月17日必着協議書類の提出。導入計画書(事業所ごと)、介護ソフトの場合はベンダー記入の確認書(ケアプラン連携標準仕様・LIFEのCSV取込機能への対応状況)などを揃える
交付決定後発注・導入・職員への定着。委員会設置、ケアプランデータ連携、LIFE登録、SECURITY ACTION宣言を年度内に済ませる
〜令和9年2月26日事業完了。以降、実績報告

見落としがちなのは、協議書類の段階でベンダー側の記入書類が要ることです。介護ソフトを入れるなら、ベンダーへの依頼は9月17日から逆算して早めに動く必要があります。導入後の定着(職員が使い続ける状態を作ること)まで年度内なので、実質の勝負は交付決定からの数ヶ月です。

どの区分で出すか、要件がそろっているか。北海道の御施設の状況で無料で一緒に確認します。

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高齢化率33.4%・179市町村・札幌一極集中という北海道の前提

なぜ北海道でこの補助金の価値が大きいのか。道が公表する高齢者人口の状況(令和7年1月1日現在・住民基本台帳、2026年8月23日参照)の市町村別データを実際に開いて集計すると、構図がはっきりします。

指標(令和7年1月1日現在)数値
北海道の総人口4,979,204人
65歳以上人口1,662,441人(高齢化率33.4%)
札幌市1,935,013人(全道の約39%)・高齢化率29.0%
旭川市/函館市高齢化率35.6%/37.5%
釧路市/帯広市高齢化率36.2%/31.1%
高齢化率が高い市歌志内市55.2%・夕張市54.1%
高齢化率が低い市千歳市24.5%

読み取れることは3つあります。第一に、全道の高齢化率33.4%はすでに3人に1人の水準で、旭川・函館・釧路といった圏域の中核都市でも35%を超えています。第二に、空知の旧産炭地(歌志内・夕張)のように住民の半分以上が高齢者という自治体が現に存在し、そこでは介護人材を「募集で増やす」選択肢がほぼ残っていません。第三に、人口の約4割が札幌市に集中しているため、地方部の事業所ほど採用競争でも札幌に吸われる側に立たされます。

加えて北海道特有の条件が距離と雪です。179市町村が本州の複数県ぶんの面積に散らばり、訪問系は移動そのものが業務時間を食い、冬期は送迎・訪問の計画が天候で崩れます。だからこそ、移動を伴わない部分(記録・申し送り・家族連絡・請求)をAIとICTで圧縮し、人の時間を移動とケアに回す優先順位が、首都圏よりも一段はっきりします。道の第9期北海道高齢者保健福祉計画・介護保険事業支援計画(令和6〜8年度)が介護人材の確保と並べて「介護現場の生産性の向上」を柱に置いているのも、同じ認識です。なお、津軽海峡を挟んだ隣県の制度は青森県の介護テクノロジー補助金と福祉AI導入で扱っています。道南の法人で青森側にも拠点がある場合は、県ごとに補助メニューが別である点に注意してください。

板橋区の特養での進め方を、北海道の制度に当てはめると

正直に書くと、私たちはまだ北海道での導入実績はありません。あるのは、東京都板橋区内の特別養護老人ホームでAIによる申し送り・記録の改善を支援した実績(特養マイライフ徳丸様の導入事例)と、自社で福祉施設を運営する当事者としての運用経験です。その進め方を北海道の制度に当てはめると、次の順番になります。

  1. 一番重い定常業務を1つ特定する(特養なら申し送りと記録、訪問系なら移動中に書けない記録)
  2. 補助区分に翻訳する:記録・申し送りなら介護ソフト(①・職員数別100万〜250万円)、見守りと組み合わせるならパッケージ型(③・上限1,000万円)
  3. 要件を先に片付ける:委員会設置・LIFE・SECURITY ACTIONは機器が来る前に整えられる。ここを先にやると交付決定後が軽い
  4. 小さく試して定着させる:慣れた職員2〜3名・1ヶ月から。北海道の事業は定着支援まで基準額に含む設計(介護ソフト+15万円)なので、この期間の伴走費も枠内で見られる

記録AIの具体的な手順・プロンプト例は介護記録をAIで効率化する具体手順に、家族連絡・見学予約の仕組み化は福祉施設のLINE公式アカウント活用にまとめています。どちらも道内どこからでもオンラインだけで完結する内容です。

要件の「業務改善支援」をどう満たすか(サンの伴走と費用)

前述のとおり、北海道の令和8年度の補助要件は、全事業所に業務改善の取り組みを求めています。選択肢は大きく2つです。

サンの伴走は後者に当たる形で設計しています。介護実務5年・特養の立ち上げ・施設長・ケアマネジャーを経てきた代表が、業務の棚卸しから機器選定・定着までを一緒に回します。費用は明朗にします。

メニュー内容費用
初回相談補助区分の整理・要件チェック(LINEまたはオンライン)無料
1Dayワークショップ御施設の実業務でAI・記録改善を実演+専用プラン納品¥49,800(顧問初月に全額充当)
AI伴走(現場版・顧問)月2回〜の伴走で導入から定着まで回し続ける月 10万円〜
LINE公式アカウント構築・運用代行家族連絡・見学予約・お知らせ配信の仕組み化初期 0〜10万円/月 9,800〜39,800円

補助要件への該当可否・補助対象経費に入るかどうかの最終判断は北海道が行います。私たちは事前協議の書き方の段階から、道に確認しながら進める前提でご一緒します。全体の始め方は福祉スタッフのためのAI活用ロードマップ 5ステップもどうぞ。

よくある質問(道東・道北の遠隔対応、障害福祉分野の扱い)

事前登録の期限(令和8年8月31日)を過ぎてしまったら、令和8年度はもう無理ですか?
道の公表スケジュールでは事前登録8月31日・協議書類9月17日必着です。期限後の扱いは道の高齢者保健福祉課への直接確認が確実です。間に合わない場合も、委員会設置・LIFE登録・ケアプランデータ連携・SECURITY ACTIONといった要件側は今から整えられるので、次の公募に最短で乗る準備を先にするのが得策です。
道東・道北の事業所ですが、遠隔でも対応してもらえますか?
はい。伴走はオンライン中心で、記録AIやLINE公式アカウントの構築は現地に行かずに完結します。移動距離が長く冬期の往来が読めない北海道こそ、遠隔で進む支援の向いている地域だと考えています。
パッケージ型(上限1,000万円)と単品申請、どちらで出すべきですか?
①〜③は1区分しか申請できないため、最初の設計がすべてです。介護ソフトと見守り機器のように複数を組み合わせるならパッケージ型、単品で確実に定着させたいなら①で機器またはソフト単体、が基本の考え方です。事業所の職員数で上限が変わる区分もあるので、無料相談で一緒に試算します。
障害福祉の事業所(就労支援・グループホーム・放課後等デイ)も対象ですか?
この補助金の対象は介護保険法に基づく介護サービス事業所と養護・軽費老人ホームです。障害福祉分野のテクノロジー導入支援は別メニューで動いているため、道の障がい福祉担当課の最新公募を確認してください。補助と切り離した個別支援計画のAI活用は個別支援計画のAI活用で解説しています。
AIに利用者の個人情報を入れても大丈夫ですか?
氏名・事業所名は記号化して入力し、AIの出力は下書きとして扱い、最終判断は必ず人が行う。この3原則を守れば安全に運用できます。北海道の補助要件にセキュリティ宣言(SECURITY ACTION)が入っているのも同じ方向の話で、要件対応と現場ルールづくりを一体で進めるのが近道です。

北海道の補助金、締切から逆算して一緒に組み立てませんか

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合同会社サン / 福祉 × AI・DX / 北海道全域・全国オンライン対応
菅
菅野 竜輔(かんの りゅうすけ)/ 合同会社サン 代表社員
介護実務5年、特養の立ち上げ、施設長、ケアマネジャー、地域包括支援センターを経て、自社でも福祉施設を運営。板橋区内の特別養護老人ホームでのAI導入実績をもとに、北海道の事業所にはオンライン中心の伴走で対応します。導入して終わりではなく、現場に定着するまで一緒に回し続けるのが方針です。
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