結論:奈良県の令和8年度補助金の要点(締切・補助率・上限)
奈良県は、介護ロボット・ICTの導入補助を単独の事業名ではなく奈良県介護人材確保対策総合支援補助金という大きな枠の中の1メニュー、介護テクノロジー導入・定着支援事業として運用しています。財源は地域医療介護総合確保基金、担当は奈良県福祉保険部 地域包括支援課 福祉人材確保・育成係です。令和8年度の公募内容は次の通りです(出典:奈良県 令和8年度介護テクノロジー導入・定着支援事業の公募について・公募要領、2026年8月24日参照)。
| 項目 | 令和8年度の内容 |
|---|---|
| 提出期限 | 令和8年9月9日(水)必着・メール提出。受付は終了 |
| このあとの予定 | 選定結果(内示)11月中旬、補助金申請11月下旬、交付決定12月中旬。内示から令和9年1月31日までに事業を完了 |
| 補助率 | 対象経費の5分の4 |
| 基準額(機器単体) | 移乗支援(装着型・非装着型)・入浴支援:1台あたり100万円 その他の機器(見守り機器・インカム等):1台あたり30万円 |
| 基準額(介護ソフト) | 職員数に応じて100万〜250万円(1〜10名100万円、11〜20名150万円、21〜30名200万円、31名以上250万円。タブレット等の定着促進費用を併用する場合は各15万円上乗せ) |
| 基準額(パッケージ型) | 1事業所あたり400万円以上、1,000万円以下(採択された事業の要望額総額に応じて、この範囲で県が決定) |
| 業務改善支援 | 1事業所あたり48万円 |
| 導入台数 | 上限なし(算出根拠の提示が必要) |
| 事業実施期間 | 令和8年4月1日〜令和9年1月31日 |
大事な注意点が2つあります。1つ目は、応募が予算額を超えた場合は審査と選定で落ちることがあること(後述の採択実績を参照)。2つ目は、消費税分は対象経費に含まれないことです。導入費用の見積もりを取るときは税抜で計算してください。
奈良県の介護テクノロジー補助金は今から応募できる?(2026年9月11日時点)
令和8年度分の提出期限は9月9日(必着)で、すでに締め切られています。9月11日に県の公募ページを確認した時点で、追加募集の案内はありません。
応募した事業所は、11月中旬の選定結果(内示)を待つ段階です。公募要領には、申請額が予算額を超えた場合は、過去に県のこの補助を受けたことがない事業所の重点機器(見守り機器・インカム・介護ソフト)の申請から順に選び、同じ順位の中では抽選または過去の補助累計額が低い順で選ぶと書かれています。内示を受けてから令和9年1月31日までに、契約・納品・支払いまで終える必要があるので、業者との納期の確認は今のうちに済ませておくと安全です。
応募しなかった事業所は、次の公募に向けた準備に切り替える段階です。令和8年度は、生産性向上研修会への参加(アーカイブ動画の視聴とアンケートでも可)が応募要件1、奈良県介護生産性向上総合相談センターへの相談が応募要件2でした。どちらも公募が出る前に進められます。締切の考え方は介護テクノロジー導入支援事業の締切は県ごとに違うで、他県との比較は介護記録ソフトは補助金の対象になるか(47都道府県の補助率一覧)で整理しています。
自分の事業所は対象か(応募前チェックリスト)
公募要領に書かれた条件を、応募前に確認する順番に並べ替えました。このページだけで判定できるように、要件は原文に沿って書いています。
- 所在地と事業種別:奈良県内に所在する、介護保険法に基づく全てのサービス事業所(訪問介護事業所・居宅介護支援事業所を含む)、または養護老人ホーム・軽費老人ホームか
- 応募要件1=研修会:令和8年7月28日開催の「介護現場における生産性向上の取組み普及セミナー」に参加したか。参加できなかった場合は、県が案内するアーカイブ動画を視聴してアンケートに回答すれば応募できる
- LIFE:科学的介護情報システム(LIFE)の利用を確認できる書類(利用案内はがきの写し等)を出せるか
- SECURITY ACTION:IPAのSECURITY ACTION自己宣言を申し込み、受付メールを提出できるか
- 応募要件2=相談センター:採択後、事業完了(令和9年1月31日)までに、奈良県介護生産性向上総合相談センター(受託:公益財団法人介護労働安定センター奈良支部)に業務改善計画の作成や導入前後の活用について相談する。応募前の相談でも要件を満たせる
- 他の補助金:同じ導入について他の補助金の交付を受けていないか
研修会の開催案内は介護労働安定センター奈良支部のセミナーページに掲載されています。アーカイブ視聴で代替できるとはいえ、動画視聴とアンケート、LIFE・SECURITY ACTIONの手続きにはそれぞれ日数がかかります。9月9日の必着締切から逆算すると、8月中に着手しておくのが安全圏です。
奈良県の採択実績と、通りやすくなる申請の組み方
奈良県はこの事業の応募数・採択数を年度ごとに公表しています(出典:奈良県介護人材確保対策総合支援補助金について、2026年8月24日参照)。
| 年度 | 事業名 | 応募 | 採択 |
|---|---|---|---|
| 令和6年度 | 介護ロボット・ICT導入支援事業(旧称) | 46者 | 21者 |
| 令和7年度 | 介護テクノロジー導入・定着支援事業 | 43者 | 35者 |
令和6年度は応募46者に対して採択21者と、半分以上が落ちています。全員がもらえる補助金ではありません。予算超過時の選定基準も公表されており、優先されるのは次の申請です。
- 過去にこの補助金を受けたことがない事業所の、重点機器(見守り機器・インカム・介護ソフト)を導入する申請が最優先
- 次いで、直近の補助実績が古い事業所の重点機器の申請
- 重点機器以外の機器、業務改善支援の順に優先度が下がる
つまり奈良県では、初めて申請する事業所が見守り機器・インカム・介護ソフトを軸に計画を組むのが、選定基準上いちばん有利です。逆に、記録AIやLINEのような取り組みは補助対象の中心ではないので、補助金は機器に使い、運用の仕組みづくりは補助金の外で軽く始めるという切り分けが現実的です(この切り分けは福祉スタッフのためのAI活用ロードマップで詳しく書いています)。
研修会から実績報告まで:奈良県方式の時系列
奈良県のこの補助金は、機器を買う前後に県の仕組みを使うことが要件に織り込まれているのが特徴です。全体の流れを時系列にすると次のようになります。
- 研修会(7月・またはアーカイブ視聴):応募要件1を満たす。アンケート回答まで済ませる
- LIFE・SECURITY ACTIONの手続き:提出書類に写しが必要。未対応なら先に申込
- 機器選定と見積もり:カタログ・見積書の写しを提出書類に添付。介護ソフトはLIFEのCSV取込機能への対応状況確認書も必要
- 応募書類の提出(9月9日必着・メール):事業申請書・計画書・導入計画書・所要額内訳書など14点
- 採択後〜令和9年1月31日:導入を実施し、相談センターに業務改善計画の作成や導入前後の活用を相談(応募要件2)。事業完了までに満たさないと交付されない
特に応募要件2は、採択されて機器を入れて終わり、を県が認めない仕組みです。業務改善計画を作り、導入前後の変化を説明できる状態にすることが交付の条件になっています。ここは書類仕事が増える部分ですが、見方を変えれば、導入を現場に定着させる伴走が最初から制度に組み込まれているということでもあります。
締切までの逆算スケジュールと業務改善計画の下書きを、無料相談で一緒に整理できます。
▶ LINEで無料相談数字で見る奈良県の介護現場(高齢化率32.97%・25年連続人口減)
なぜ奈良県がここまで定着支援に力を入れるのか。県の推計人口年報(令和6年10月1日現在)を見ると理由がはっきりします(出典:奈良県 令和6年10月1日現在推計人口及び世帯数等と人口動態、2026年8月24日参照)。
- 奈良県の推計人口は1,285,094人。前年から10,587人(0.82%)減り、平成12年以降25年連続の減少
- 65歳以上の老年人口は423,693人、割合は32.97%。県民の3人に1人が高齢者
- 15〜64歳の生産年齢人口は56.02%、15歳未満は11.01%。支え手側が細り続けている
- 人口減少率が高いのは上北山村(△6.42%)・黒滝村(△5.84%)・御杖村(△4.37%)と、南部・東部の山あいの村に集中
奈良県の地理は独特です。奈良市・生駒市・大和郡山市・香芝市など大阪に通勤圏の北西部に人口が集まる一方、橿原市・大和高田市・桜井市・天理市が広がる中和地域を越えて南へ行くと、吉野の山あいでは事業所も職員も広い範囲に散らばります。減少数がいちばん大きいのは奈良市(前年比2,217人減)で、都市部でも支え手は減っています。つまり県内のどこであっても、今いる職員のまま業務を軽くする以外に道がないのが奈良県の実情で、県が第9期計画期間(令和6〜8年度)の奈良県高齢者福祉計画・第9期介護保険事業支援計画・認知症施策推進計画を進めながら、補助率5分の4という高い水準でテクノロジー導入を後押しする背景もここにあります。
障害福祉の分野でも、県は令和7年度から11年度までを期間とする奈良県障害者計画を動かし始めたところです。障害福祉サービス事業所や放課後等デイサービスでの記録・個別支援計画のAI活用は個別支援計画づくりをAIで軽くする方法で扱っています。
補助金で入れた機器を定着させる:AI活用の進め方
見守り機器やインカムを入れても、記録や申し送りのやり方が変わらなければ、職員の時間は戻ってきません。私たちは東京都板橋区の特別養護老人ホーム(マイライフ徳丸様・社会福祉法人北野会の導入事例)で、その施設の申し送り様式に合わせたオーダーメイドのAI申し送りと、職員がそのまま使えるAI研修を実施してきました。自社運営の福祉施設では、記録・請求・提出書類をAIに載せ替えて毎月の定常事務が約35時間から約3時間になっています(自社運用の棚卸しに基づく試算・目安)。
奈良県での導入実績はまだありません。だからこそ正直に書きますが、この板橋区で実証した進め方は、奈良県の応募要件2が求める業務改善計画づくりとそのまま噛み合います。どの業務が何時間かかっているかを棚卸しし、機器とAIで削れる部分を特定し、導入前後の変化を数字で示す。相談センターへの相談を形だけで終わらせず、交付の条件である業務改善そのものを成果に変えるところを、オンラインの伴走でお手伝いします。記録業務の具体的な軽くし方は介護記録をAIで効率化する具体手順、家族連絡や見学予約の仕組み化は福祉施設のLINE公式アカウント活用と費用のめやすをご覧ください。
なお、近畿の近隣府県では制度の作りがかなり違います。大阪府・京都府の補助メニューとの違いは大阪府の福祉AI導入と補助金・京都府の福祉AI導入と補助金、県境を接する三重県は三重県の福祉AI導入と補助金にまとめています。
費用の目安(当社の料金も開示)
| 領域 | 始め方 | 費用の目安 |
|---|---|---|
| 記録AI・音声入力 | 既存ツール/汎用AIから小さく | 月 数千円〜 |
| LINE公式アカウント構築・運用代行 | ライト/スタンダード/運用代行 | 初期 0〜10万円 月 9,800〜39,800円 |
| AI伴走(顧問) | 業務棚卸し〜定着まで月2回〜の伴走 | GUIDE 月5.5万円/BUILD 月10万円/PARTNER 月20万円 |
| 1Dayワークショップ | 御社の業務で実演+専用プラン納品 | ¥49,800(顧問の初月に全額充当) |
初回相談は無料です。補助金の対象になるのは県の公募要領に定める機器・経費であり、当社の伴走費用が補助対象になるかは内容によります。そこも含めて正直にご案内します。伴走を顧問契約で頼むか、必要なときだけスポットで頼むかは顧問契約とスポット依頼、どちらが得かで費用の分かれ目を整理しています。
よくある質問
- 今から応募できますか?
- 令和8年度分はできません。提出期限は9月9日(水)必着で、9月11日時点で追加募集の案内はありません。応募した事業所は、11月中旬に選定結果(内示)、11月下旬に補助金申請、12月中旬に交付決定の予定です(公募要領より)。
- 奈良県の介護テクノロジー補助金の締切はいつですか?
- 令和8年度は令和8年9月9日(水)必着・メール提出です。応募要件の研修会(アーカイブ視聴+アンケートで代替可)を先に済ませる必要があるため、直前では間に合いません。
- 訪問介護や居宅介護支援事業所も対象になりますか?
- はい。公募要領で、奈良県内の介護保険法に基づく全てのサービス事業所(訪問介護・居宅介護支援を含む)と養護老人ホーム・軽費老人ホームが対象と明記されています。
- 補助率と上限はいくらですか?
- 補助率は対象経費の5分の4。基準額は移乗支援・入浴支援が1台100万円、その他機器が1台30万円、パッケージ型は1事業所あたり400万円以上1,000万円以下(採択された事業の要望額総額に応じて県が決定)、業務改善支援は48万円です。介護ソフトは職員数に応じて100万〜250万円です。
- LIFEやSECURITY ACTIONが未対応でも申請できますか?
- 提出書類に両方の確認書類が含まれるため、申請までに手続きが必要です。どちらも着手すれば早く進むので、締切から逆算して先に申し込んでください。
- 埼玉の会社に、奈良県から相談してもいいのですか?
- はい。オンライン中心の伴走で全国対応しています。板橋区の特養で実施した進め方を奈良県の要件に合わせて組み立てます。奈良県での導入実績はまだない点は、最初に正直にお伝えします。
令和6年度の奈良県は応募46者・採択21者でした。落ちる補助金です。通す鍵は、重点機器(見守り機器・インカム・介護ソフト)を軸にした計画と、応募要件1・2を先回りで満たす段取りにあります。
当社のAI活用診断は0円で、御施設の業務棚卸しを1枚に整理してお返しします。診断だけ受け取って、県への申請にそのまま使っていただいて構いません。
奈良県の補助金、9月9日の締切に間に合わせませんか
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